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黄山

2001年5月 中国山水画のふるさと黄山への旅に寄せて

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黄山に行ってきました。山水画のふるさと、黄山。険しく切り立った岩、腕を自由自在に伸ばしている松。険しい山の真ん中に亭があってゆったりお茶を飲んでいる人がいる...こんなの水墨画の世界の話し、と思っていたら、本当に見ることができるなんて。夕陽に輝く峰々、雲海に光を放ちながら昇る朝日。想像以上に素敵な旅でした。

今回のスケジュール

日付 日程 観光/見学 宿泊
2001.5.2 成田 → 上海 → 黄山空港(屯渓)
移動 黄山国際大酒店泊
2001.5.3 屯渓 → 黄山麓 → 山頂 山頂散策 西海飯店泊
2001.5.4 終日フリータイム
山頂散策 西海飯店泊
2001.5.5 終日フリータイム
山頂散策 西海飯店泊
2001.5.6 山頂 → 黄山麓 → 屯渓 → 上海 老街散策 花園飯店泊
2001.5.7 上海 → 成田 帰宅

2001年 5/2 中国山水画のふるさと黄山への旅:成田 → 上海 → 黄山

01-yoen2.jpg午前10時発JAL791で上海へ。中国は97年以来4年ぶり。上海の国際空港は浦東新空港。展覧館までリムジンバス(上海浦東国際機場公交路線)で行く。街の変貌ぶりに夫婦二人共おのぼりさんのように歓声を上げながらカメラのシャッターを切った。花園飯店で上海虹橋空港(東京でいえば羽田か)までのシャトルバスの予約後、荷物を預けて豫園へ。東京の浅草のようなところ。すごい人ひとHITO。
5月1日は労働祭、2日、3日と連休のため、日本同様中国もゴールデンウィーク。押すな押すなの大混雑。緑波廊酒楼で点心を食べる。ショーロンポウのおつゆをこぼさないように...おいしかったです。


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上海発20:30、黄山のふもとの町の屯渓着21:25。ガイドの劉さんと会い、ホテルへ。明日の待ち合わせ時間を確認。長い間あこがれていた黄山は、ここから75Kmだ。
本日の感想。中国人の女性がきれい。スタイルはいいし、ものすごくおしゃれでかっこいい。(男の子もいい)
携帯電話の普及がめざましい。中国は広いから電話ケーブルは敷きつめるのは大変なので携帯がなかり普及している、とは聞いていたが。(山のてっぺんでも携帯を使っていました)

機内食:ソバ、ピラフ
夕食:緑波廊酒楼の点心
歩数:12,989歩

2001年 5/3 中国山水画のふるさと黄山への旅 黄山麓

01-pain.jpg8時半ホテル発。天気は良好。ロープウェイ乗り場まで車で約2時間。途中トイレ休憩をしながら行く。ロープウェイ乗り場は大混雑だが、ガイドが予約しておいてくれたおかげで、11:00には乗車。入山料一人80元(1元は約15円)とロープウェイ代66元+15元、保険2元を払う。死亡40000元(約60万円)、けが8000元(約12万円)の保障。
白鷺駅まで8分。そこもまた人ひとヒト...。もらったイラストマップを片手にホテルへ。すぐに急な下り。階段をどんどん下る。少し不安。後でまた登るのかなぁ。北海賓館の前にでる。ながめがいい。切り立った峰々がくっきりと見えワクワク。背中のリックが重いのでとにかく宿泊する西海飯店まで急ぐがこれが結構な山道(全部階段だけど)。アップダウンがきつくてひいひい言ってしまう。黄山って本格的山だったのね...。劉さんは30分です、と言っていたが1時間位に感じた。


01-sunset2.jpgまわりは中国人がいっぱ?い!何度も来ている中国。生活の向上を感じる。お茶は以前はネスカフェの空き瓶に茶葉を入れ、お湯を入れていたが、今は圧倒的にペットボトルかお茶専用のボトル。変わった...。
ホテルチェックイン。まず昼食を食べる。おいしい。別料金で@80元、飲み物付。食休み後、出発。目の前の丹霞峰に登る。きついが景色は最高。山頂は夕陽を撮るにはよさそうだが、日没後戻るには急過ぎて足元が危なそうので、降りて排雲亭から「夢幻世界」の方に行く。すばらしい景色が次々現れるが、がけっぷちのようなところを登り降りするのでこわい。夕陽撮影によさそうなところに5時過ぎに着く。6時20分頃日没。いつのまにかまわりは人でいっぱい。
途中何度も声をかけられた。道を聞かれたり、カメラのことをはなしたり(らしい)。でも中国語はビールとお茶を頼むくらいしかできない私たち。中国人に見えるのかしら。
空には丸い月がくっきり。明日の日の出に備えて早めに寝る。

朝食:中国式ビュフェ(おかゆ、饅頭他)
昼食:西海飯店の中国式ビュフェ(きくらげのとうふいため、ちまき他)
夕食:西海飯店 (野菜、鶏肉ほか)
歩数:13,855歩

2001年 5/4 中国山水画のふるさと黄山への旅:黄山散策

01-sunrise.jpg朝4時に目覚まし時計をセットしておいたが、3時過ぎ位から表が騒がしく目が覚めてしまう。中国人ガイドの大声とそれに連なっていく人々のざわめき。私たちも仕度をして出発。ホテル備え付けのダウンジャケットを羽織る。昨夜、地図で日の出のビューポイントをチェックしておいたが、行列して行く状態なので、心配はいらなかった。でも結構な上り下りで息があがる。時々道の端に寄り、後ろの人に先に行ってもらいながら休まないと歩けない。暑い。
清涼台まで約20分。既にどこも人でいっぱい。さらに上をめざす。寝起きの上に登りできつい。ハアハアと登るがどこも人がいっぱい。獅子峰の手前のところで隙間になんとか入り込む。あたりは既に明るく東の空はほんのり赤い。しばらくしてだれかが「ライラ!」と叫んだ瞬間、朝日が昇ってきた。大歓声。やったぁ、ご来光だ。


01-fstone.jpg今日は黄山の難コース、玉塀楼に行くことにする。7時半出発。飛来石、光明頂を越えて行く。中国人団体さんが多く、赤、黄色、白と帽子が目印。福州や貴陽など各地からきている。今日もすごい人。まわりは全部中国人。あたりは中国語だらけだが、私たちにはまったくわからない。
天界餐庁を超えて一線天というところに出た時、あまりの急勾配にため息がでた。ものすごい下り。その先にそびえる山々。あれを越えて行くの、と思うと少し後悔した。たくさんの人が線状にずーっとずーーーっとつながっている。ひえぇー!でも、いくっきゃない。


01-people.jpg日ごろの運動不足が身にしみる。休み休みでも一歩づついけば、人の倍時間をかければきっとそのうち着く、と信じてただただ歩いた。
玉塀楼が見えた。かっこいい。最高峰の蓮花峰を経由するコースとしないコースがあった。もちろん経由しないで玉塀楼に向かう。体中汗だらけ。昼過ぎ、やっと玉塀楼賓館に着く。ようやくふらふらになってたどり着いたのに、ここも人でいっぱい。レストランは予約客であふれ、行列して待っている。外でお弁当を売っていたので買う。量が多かったので1つを半分づつ食べた。一気に食べたがおいしかった。
休んで元気になったこともあり、蓮花峰経由で帰る。が、斜度60度くらいのところを1列になって登って行くので思わず「こわいよー」。足だけでなく手も使っての登り降り。きつい登りの連続で休憩する時もちょっと下を見ると足がすくんでしまう。向かいには威風堂々の玉塀楼。すごいところでした。


01-gyoku.jpg今日は朝から快晴。おかげで手や顔は真っ赤に日焼け。そして足はガクカク、下りははひざは笑うし、身体は汗でべとべと。夫が写真をとろうと三脚を立てると人が寄ってきて、とろうとした場所で自分たちが順番に写真をとるので、結局三脚は「お荷物」でしかありませんでした。私はデジカメでパチョパチョ。いつも手ぶれがひどいので、同じ所で2枚づつ撮るようにした。リスク分散というところ。
夫は今日も夕陽が撮れると期待しているが、くたくたの私にはホテルのお風呂とベットが目の前にちらついて「帰りたいよぉ?」と言っていたら、4時半頃急に雨が降り出した。雨具を着て、ホテル着18時。歩いたー。
夜、足マッサージをしてもらう。明朝は雨だ。ゆっくり寝られる。

朝食:ビュフェ(おかゆ、点心他)
昼食:お弁当(やさいのたまごとじ、大根と肉の煮物、にんにくの芽と肉いため)
夕食:西海飯店 (野菜、鶏肉ほか)
歩数:25,300歩

2001年 5/5 中国山水画のふるさと黄山への旅:黄山散策(2)

01-mist.jpg7時頃起床。筋肉痛。ふくらはぎがパンパン。
雨はあがっているがあたりは霧に包まれ視界は200mあるかないか。朝食後、排雲亭まで行ってみる。深い谷間がまったく見えず。谷が深いのにまったく見えないので怖く感じない。とはいえ幻想的な景色はそれなりに素敵。相変わらず中国人団体が多いし元気。ホテルに戻って一休み。毛峰茶を飲む。山頂には北海賓館と西海飯店の3つ星のホテルがあるし、他にもホテルはたくさんあるが、この間はお金があっても予約いっぱいでなかなか泊まれないとのこと。そばに山小屋があるが、この間は8人一部屋のところに16人だったそうだ。日本の山小屋もハイシーズンはすごいが中国も変わらない。


01-mist2.jpg昼前に出発し清涼台、猴子観海(おさるさんの形の岩)に行くが、雲の中を歩いている状態。3時頃ホテルに戻り私はダウン。夫はしばらくテレビで水滸伝を見ていたが、5時頃カメラをかついで出て行く。窓から見ても相変わらずの霧。1時間程で戻りお風呂に入る。外はさらに霧が濃くなっている。交替して私がお風呂に入った頃から、窓の外で中国人のさわいでいる声。あんまりすごいのでお風呂から出てから外を見てみてびっくり。



01-unkai.jpg「ねえ、寝ている場合じゃないわよ。雲海が出ているよ!」「えーっ!!」さっきまであんなに濃い霧だったのに、わずか20分で空は夕焼け、向かいの谷間には雲海が広がっていた。夫は急いで三脚を抱えて飛び出す。私は貴重品と懐中電灯をリックにつっこんで夫を追った。排雲亭まで急ぐが、ひざの痛みがほとんど感じない。(さっきまでひいひい言っていたのに)途中でまた何人もの中国人に声をかけられる。「あっちの方がいいぞ、早くいけ」と叫んでいる。(らしい) 排雲亭はすごい人。とにかくすてきな雲海。夕陽はもう沈んでしまったが、あたりはまだ明るさが残っていて、人々が狂喜しながら写真をとったりしていた。私たちは夢幻世界という素敵な地名の奥にどんどん行く。すごい。雲海と浮かぶ峰々。なんてラッキーな私たち、と笑いが止まらない。あたりがすっかり暗くなるまでかけずりまわった。
ホテルに戻り祝杯をあげ、明日の日の出を期待して休む。

朝食:ビュフェ(おかゆ、点心他)
昼食:北海賓館のビュフェ(味は私は西海飯店の方が好きです)
夕食:西海飯店 (野菜、扁魚ほか)
歩数:13,130歩

2001年 5/6 中国山水画のふるさと黄山への旅:黄山 → 屯渓 → 上海

01-sunrise3.jpg4時起床。日の出を見に出発。見上げれば雲は切れているので日の出は大丈夫と思うが、連休も終わりに近づいたせいか、ひっそり。2日前と比べるとさびしい。東の空にまっかな朝焼け。おとといはどよんとしていた。清涼台はガラガラ。前と同じ場所に行く。私たち二人だけ。下は雲海、空の高い所には雲。その間をまっかに染めながら朝日が昇ってきた。きれいな朝焼け。
朝食後、3日間お世話になった部屋をかたずけ、7時半過ぎに出発。ちょっと早いが足が痛いので、休み休み行くことにする。雲海がきれいだ。足が痛い。特に下りが痛い。雲海に浮かぶ玉塀楼をみながらロープウェイで降りる。途中から完全に霧の中。8時半頃着。ドライバーさん、ガイドと会い、屯渓に戻る。
ガイドは私たちのスケジュールを見て、写真家か画家だと思ったそうだ。また二人だけで行くので(他はほとんど全員ガイド付)中国語が堪能だと思っていたとのこと。また、天候については快晴、雨、雲海すべて見られることはめずらしい、とのことでした。リップサービスかもしれないけど、信じておこうっと。

01-haibou.jpg今回私たちは山頂に3泊したのできついコースにも行ったが、ホテル周辺はいわゆるハイライト地域。どこもすばらしい景色。荷物は頼めば棒々(バンバン)という強力さんが1つ50元くらいで運んでくれるので、年配の方もご心配なく。日本人やフランス人グループに会いましたが、みなさん、割りとご年配でしたが、ゆっくり楽しんでいらっしゃいました。ところでこの棒々、山頂での食料から何から何まで下から運び上げて行く。山頂のゴミも彼らが運んで行く。すごい。
黄山で感心したのはお掃除のおじさんとおまわりさんが多いこと。岩のかたちをしたゴミ箱がたくさんある。黄色と青の服を着たお掃除のおじさんが大勢いて、人が多いところでは落とすそばから拾っていく。ちょうど東京ディズニーランドのよう。また、急ながけや危険なところ、かつての自殺の名所などにはおまわりさんが巡回している。黄山は「中国の中で、衛生第一の山と言われている」とはガイドの劉さんの話し。
01-rougai.jpg地元レストランで名物料理の石鶏(蛙)を食べる。おいしい!その後、ガイドブックに載っていない観光地、牌坊(世界遺産申請中)に行ってもらう。(別料金300元だった)貞淑な女性をたたえたり、皇帝へ忠誠の証しなどのために、塩の専売権を持っていた財産家が建てたもので、文革の時には地面に埋めて守ったそうです。
その後、老街を散策、夕食後空港へ。屯渓21:50発、上海22:40着

上海虹橋空港からホテルまでタクシーに乗ったら、途中でパンク。時間は夜の11時過ぎ。朝4時に起きた私たちは、ただぼぉ?としていた。やっとホテルにたどりついたら、今度は私たちの予約がキャンセルされているという。当初5月2日も上海泊予定だったが、屯渓便の都合で屯渓泊に変更した。5/2の上海泊をキャンセルしたときに5/6もキャンセルしてしまったらしい。時間も時間だし、その夜はクレジット・カードを担保に泊まる。長い1日だった。

朝食:ビュフェ(おかゆ、点心他)
昼食:町のレストラン(蛙ときくらげ、とうふのたまごとじ、やさいなど)
夕食:空港近くのレストラン (野菜、チャーハン、魚ほか)
歩数:14,306歩

2001年 5/7 中国山水画のふるさと黄山への旅:

01-shanghai.jpg7時半起床。8時半(日本時間9時半)を待って日本の旅行社へ電話。まだ留守番電話。35分に再度電話。まだ留守番電話。テープは「営業時間は9時半から...」と言っているのにぃ。仕方ないので手配をしてくれた実務担当者へ電話。事情を話し、朝食に行く。部屋へ戻っても連絡がまだのようなので、近くを散歩。本当に女性がきれいだし、みんな元気だ。活気がある。本屋さんなどをのぞいてからホテルへ戻る。日本の旅行社から電話。直後にホテルの予約係りから電話。お詫びのあいさつにくる。ほっ。
11時のシャトルバスで浦東国際空港へ、14:10JAL792で帰国。疲れたけど、お天気に恵まれた旅でした。楽しかった?。

朝食:パン、フライドエッグ、ソーセージ
昼食:空港で肉うどん
夕食:機内食 牛肉とヌードル
歩数:7,638歩


追伸;帰国して気がついたこと。両手の指がつるつるしている。どうやら登山の時に岩などにつかまったので、サンドペーパー効果でつるつるになったらしい。(何か起こすなら今かな(^。^))